白黒的絡繰機譚

スターの話

最後はワタシ!みんなの話、どれも面白かったね!
ワタシの恋人はね……可愛いよ。だってまだ小学生だもの。
……。……まあそうなるよネ!違いますー、そういう趣味ではないですー。偶に一緒にお買い物に行って、ヘアゴムとか買ってもらうくらいしかしてないの。きっとみんな、お姉さんと弟だと思ってると思うし、それでいいと思う。
元々はね、親同士の約束なの。そう、ワタシのおうち、昔はお金持ちだったから。もう見る影もないけど。そもそも時代錯誤だし、貧乏になっちゃったし、もう機能してない約束。でもね、カレはワタシに言ったの。

「大きくなったら、結婚してくれますか?」

そう、子供の、よくある話。でも、だからこそ駄目なんて言えないでしょ?
カレが他の子を好きになるまでの、きっともうすぐ終わる話。……カレのことは勿論好きだよ?ワタシはね。カレも今はワタシを好きだって言ってくれるから、それだけでいいの。
……みんなそんな顔しないでよ!
ワタシも出会いたいな、みんなみたいな、ワタシだけの、王子様。




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――ねえ、昔話したこと覚えてる?
高校の時、放課後にお菓子食べながら彼氏の話をしたの。
あの時ワタシ、どんな話したか覚えてる?……みんな凄いね!そう、年下の可愛い恋人の話。
あのね、あれから随分経ったけど、……ええ?どうして分かっちゃうの?
そう、ワタシの可愛い恋人は、あのまま大人になって、ワタシの王子様になったの。
結婚してくださいって、最初の時みたいに真剣に、真っ直ぐ言われて、ワタシ思わず泣いちゃった。
真面目で、ちょっと融通がきかなくて、真っ直ぐなワタシの王子様。貴方はずっと、これからも綺麗で素敵な、僕のお姫様です、だって。
ほら、綺麗でしょ。こんな指輪が買えるようになったんだよ。昔はヘアゴムだったのに。……うん、全部、持ってるよ。いくつかゴムが伸びちゃったし、チャームが取れちゃったけど……。
今度また、新しいの買ってもらおうかな。きっとカレは、もっと良いのを買おうとしてくれるだろうけど。
でもワタシは、ずっとカレがお小遣いで買ってくれる、こういうキラキラした、可愛いのが大好きなの。これからも、ずっと、ずっと。