白黒的絡繰機譚

奇襲でないだけ理性的

攻め不在

「ジャイロはさ、どうやって対処してるの」

俺の声にジャイロが顔を上げた。何言ってんだコイツって顔に一瞬怯む。

「主語が抜けてんだろ。何のだよ」
「その、ルーラーズ……」

俺の発した単語に、ジャイロの顔が分かりやすく歪む。勿論こういう反応されるって分かってたけど、でも他に聞ける相手なんかいないし……。

「出禁チラつかせとけ。多少マシになる」
「いや、俺はジャイロみたいに職場に襲来されてるわけじゃないから……。なんか戦闘勝負したがってて」

何故か俺達はスペースルーラーズのロボットに絡まれている。こっちから積極的に関わる気なんてないのに、どうしてかちょくちょく顔を合わせる羽目になってしまった。無視し続けることもできず、なんやかんやで話をしたりするようになってしまったんだけど、何故か会話の内容がそっちに流れていくことが多い。修理代出しますから、とか言われても好んで溶かされたい奴とかいないだろ。

「お前のとこもか? 本当に勘弁して欲しいよな。まあ俺は、アイツ如きに負ける気なんざしないが」
「うーん強い……」

実際は多分負けると思うけど、なんて言ったらどうなるか分からないので黙っておく。全く、宇宙の奴らって血の気多いのかな。いや、それならもっと強かったり戦闘好きなのと戦えばいいのに。何回もそう言ったけど、俺じゃないと……とかもにょもにょするだけだった。ホント分からない。

「それが彼等の慣習故、仕方がないのだ!」

突然の声に揃って振り返る。ナパームがにこにこしている。あ、これ喋りたくて堪らない時のやつだ。

「正しくは彼等を作製した異星人の慣習だが。打倒してこそ手に入れられるというのは戦闘の醍醐味……」
「俺達の現状に何が関係あるんだよ」

ジャイロが絶対長くなるナパームの言葉を遮って聞く。俺も同意で頷いた。

「大アリだ! 結婚の慣習なのだから!」
「けっこん」
「勿論俺も知った時は驚いたが、この身でマース殿の攻撃を受け止めた上で更に相互取得の契約が結べるとはなんと良い慣習だと……」
「お前だけだろ。……アイツら頭おかしいのか?」
「つまりアイツら、俺達のことが……」

毎度のあれは、告白みたいなものってことだったんだろうか。……い、異星人って分からないなあ……。